2022年6月1日水曜日

「卒業論文」のもたらす御縁なのか?

先日の中川五郎さんライブの折に購入した、五郎さん著「ぼくが歌う場所」

大変読み応えのある本で、まだ三章に入ったばかりなのですが、書きたいことがありました。


実は、自分の大学の卒業論文のタイトルは、

「若者文化の変容に関する研究」、

サブタイトルが、「フォークソングからニューミュージックへ」

そう、中川五郎さんは、自分にとって研究対象であり、まさに「参考文献の中の人」

これが卒論執筆中に、最もよく読んだ参考文献。

シンコーミュージックの「日本のフォーク&ロック・ヒストリー」シリーズ。

この本について、なんと五郎さん自身がご著書の中で触れていました。

この本はいろいろ間違いがあるものの、貴重らしいです(笑)





参考文献の中の人が、その参考文献について間違いをご指摘されていたのでした。

何という邂逅。

五郎さん作詞で有名な「受験生ブルース」も、

元歌は「受験生のブルース」だということが分かりました。

そのことも、この参考文献には触れられてはいませんでした。


また、卒論執筆中に、何度も目にした「URCレコード」の存在。

これは、1997年当時の自分には入手することは叶わず、

ただ「参考文献の中のテキストとしての記録」という存在でした。

いつだったか忘れてしまったのですが、

レンタル店でワゴンセールに出されているのを見つけて即買い。

CD化されたのが2002年ということなので当たり前なのですが、

学生時代どうしても手に入れられなかったURCレコード

(オムニバスアルバムなので、当時実在したものではないはずだが)を、

やっと聴けたときは感慨深いものがありました。

中川五郎というシンガーの声を聞いたのは実はこのアルバムが初めてでした。

自分が思い描いていた声と違っていて、

失礼ながら勝手に違和感を覚えたものでした。

それまで、モノクロ写真で数カットしかお顔を拝見したことがなかったのだから、

自分勝手に声を想像してしまったのも仕方ないと言い訳です。


さて、ここまで自分の本棚やCDラックから過去の思い出を引っ張り出してみると、

もう一つ、どうしても向き合っておきたいものがあります。


そう、自分の「卒業論文」です。

原本はもちろん、大学に所蔵されているはず、なのですが、

もしかしたら手元にも残っているかも?


頼みの綱が、「フロッピーディスク」でした。

卒論そのものは、SHARPの「書院」というワードプロセッサーで書きました。

ギリギリ、デジタル世代です(笑)

働きだして初めて買ったWindows98で、

書院のファイルをWord文書に変換しておいたのでした。

きっと、その中に卒論もあったはず…。

物持ちのよい自分は(捨てられないだけ、とも言う…)、

フロッピーディスクドライブもまだ所持しています。

卒論はテーマは勿論覚えてますが、その詳細はほとんど覚えていません。

今読むと、赤面どころでは済まされないものがあると思うのですが、

今後の自分のためには敢えて向き合っておく必要があると思ったのです。


ところが!

フロッピーディスクは、どうやら耐久性に問題があるようで、アクセスできません。

何度かトライすると開けたものもあるのですが、肝心の卒論が見当たりません。

ひとつ怪しいのがディスクがあったのですが、アクセスできたことに安心して、

すべてのファイルに目を通す前に他のディスクに交換してしまいました。

そうしたら、再びアクセスできなくなってしまいました。

現在、100回ぐらいリトライしていますが、開けません。

千載一遇のチャンスを逸してしまったかも知れません。

なのに、残念さよりもホッとしている自分がいるのは何故だろう?(笑) 

一応、これからも何度かアクセスを試みてみようとは思いますが、

期待はできないと思います。

どうしても、の時は大学に直接赴きます。

ただし、「本当にどうしても」のときだけです(笑)


あ、あと、関係ないけど思っていたことを一言だけ。

先日、給付金を誤って一人の口座に入金してしまった問題が

ニュースでさんざん取り上げられていました。

その問題について掘り下げられていくうちに、

行政と銀行のやり取りがフロッピーディスクで

行われているということが取り上げられていました。

記事の印象として、今だに旧石器時代の遺物とも言える

フロッピーディスクが現役で使われていることを揶揄するような印象と、

あたかも、今どきフロッピーディスクなど使っているから

誤送金が起こったと想起させそうなマスコミのミスリードに

激しい違和感を覚えたものでした。

形が違うだけで、ファイルを保存しているデバイス

としての役割は、USBメモリーと一緒。

間違えるとしたら、デバイスの問題とはまったく違う次元の話。

にも関わらず、平気でミスリードする報道する方にも、

それを鵜呑みにしたかのような反応にも、

呆れを通り越して恐怖を覚えます。

マスコミ、特にテレビの報道は常に穿った見方しかできません。

さてさて、何が何だか分からない投稿になってしまったのですが、

本や音楽、映画などからインプットしたり、

何らかのかたちで自分の考えをアウトプットして整理するのは

とても大事なことだと思います。

あ、いや、そうじゃなかった…ってこともないのですが…、

今になって、このようなかたちで、五郎さんにお目にかかれたこと、

大変ありがたく、嬉しく思います。


さて、そろそろ「ぼくが歌う場所」の読書を再開します。

あ、その前に、論文探しかな?


ではでは。

0 件のコメント:

コメントを投稿

映画鑑賞17「Dr.コトー診療所」

  今年は映画をたくさん観ようと思っていたけど。 結局、あんまり観れなかった。 いや、観なかった。 劇場に足を運んだのは、全部で4回。 これは、ここ数年ではかなり多い方。 昨日、「Dr.コトー診療所」を観て来た。 テレビドラマ化された当時、夢中になって観ていた。 だけど、続編は途...