2022年4月24日日曜日

結願に思う


1周目のお遍路巡りが終了しました。

とりあえず、結願(けちがん)いたしました。

車を使ってお遍路に充てた日数は、計11日。

途中、観光や、人との再会など。

巡礼意外の目的も挟んだもので。

いわゆる「修行」とは程遠い参拝の旅。

コロナ禍ということもあり。

たくさんの方と積極的に触れ合えたわけではないけど。

その中でも、いくつか心に残るエピソードができました。

もう10周目だという男性に尋ねました。

何度も、巡りたくなるかという問いに、返ってきたのは。

「何度も来たくなる」という言葉。

自分は、今、一巡目を終えたばかり。

正直、実感がない。

それはきっと、苦労をしていないから。

移動手段が自家用車。

期限を設けていなかったために。

巡れるところまで巡ったら、宿を取る気ままな日々。

時期も、春になり過ごしやすく、連休前で人も少ない。

11日中、雨に降られたのは2日間。

スマホの地図アプリにナビをしてもらって。

多少、精度に問題はあったものの。

自分で地図を開いて右往左往することもなく。

宿も検索サイトを使ってすぐに予約。

宿に食事がないときは、コンビニだより。

1日だけ宿の近くにコンビニもなかったけれど。

車を走らせれば、難なく食料をGET。

およそ、苦労という苦労を何もしていないまま。

実は、お遍路巡りを始める前。

「日本最古のスタンプラリー」などと冗談めいて話してました。

ホント、失礼な話。

信心する心が足りなさすぎました。

だけど、とは言え。

いざ、開始してからは。

自分なりに、真面目に仏様に手を合わせました。

ご本堂と大師堂で般若心経、大師宝号、

そして、各お寺のご真言を唱えました。

時には知らないことを教えてくださる人もいて。

とにかく無事に回り切ることができました。

とりあえず、今回の成果はそれだけ。

己の煩悩と向き合うことで。

少しは人間として成長できるかと思ったけど。

今はまだ、そんな境地にはとても至れない。

自分の人生修業は今始まったばかりのようです。

令和4年(2022年)4月24日 記

 

八十八番札所 大窪寺(11日目・最終日・結願)

いよいよ、88番目、最後のお寺となりました。
大窪寺(おおくぼじ)は、87番と同じくさぬき市にあります。
長尾寺から16km余り、車で25分程度離れています。


この日は、始終雨が降り続いていました。
大きな藤棚がありました。
良い季節のときにはさぞかし綺麗だと思いました。

このお寺も、開いたのは行基菩薩だと言われ、大変歴史があります。
他のお寺同様、戦国時代の「天正の兵火」や。
火災等で、幾度も存続の危機があったそうですが。
高松藩主の庇護や歴代御住職のご尽力で興隆されました。

駐車場から、山門を通らずにご本堂に向かってしまったようです。
ご本堂についたとき。
何人か先の参拝者がいました。
数名の小グループの御婦人方。
お御籤を引かれて、はしゃいでいました。
他にも参拝者がいる中で、ご本堂で、大きな声で…。
自分が蝋燭やお線香の準備をしている間中ずっと。
その中でひときわ大きなお声の女性が。
「お御籤は、お神様が云々カンヌン・・・」

・・・ここ、お寺ですけど?とは口に出しませんが。
早くその場を離れてくださることを願っていました。

その願いは届いたようで、読経の際は静かに行えました。
最後になっても、自分の煩悩は大きいままでした・・・。


大師堂に向かい、とりあえず最後の般若心経。
いよいよ最後…という特別な感情が湧くでもなく。
想像したのとはまったく違った感情で。
淡々と唱える自分がいました。
八十八ヶ所巡りが終わるという実感を得られませんでした。


この旅(お遍路巡り)の当初の目的は。
自分の煩悩と向き合い、少しでも成長すること。
・・・そのはずだったのですが。
本当に、何も知らないまま。
「ただ88箇所を巡ることそのもの」
が目的だったことに気づきました。


そのことに気づいただけでも、良かったのだと・・・。
自分ではそう思うしかありませんね。


自分の人生の中に。
「とりあえず四国八十八ヶ所を巡りました」
そういう事実だけが残りました。

旅はまだまだ始まったばかり、だということです。

 

八十七番札所 長尾寺(11日目・最終日)名物、甘納豆おはぎ

 

86番志度寺より7km、車で13分程度です。
さぬき市にあります。


平坦な町の中にありました。
宗派は、天台宗になります。



山門には大きなわらじがありました。
4mにもなるのだとか。

このお寺を開いたのは、聖徳太子とも行基菩薩とも言われています。
いずれにしても、古くからあるお寺です。
弘法大師様が真言宗に改宗されたあと。
戦国時代の「天正の兵火」で本堂以外が焼失。
江戸時代に、藩主が堂塔を整備して、天台宗としたそうです。


「甘納豆のおはぎ」なるものが売られていました。
後から知ったのですが、土日限定のお寺の名物。


この日はちょうど日曜日。
運良く買うことができました。
でも、写真に撮る前に、あっさり食べてしまったのでした(笑)
たしか、2つ入り200円、3つ入り300円でした。
大変美味しく頂きました♪

そして、そんな煩悩にまみれたまま、旅は最後の地へと…。







八十六番札所 志度寺(11日目・最終日)改築中…

85番の八栗さんから7km弱、車で15分程度。
高松市を出て、志度市にある志度寺(しどじ)です。

いよいよ、残り3つとなりました。
84番屋島寺、85番八栗寺と立派なお寺が続いたので、
いやおうなく期待が高まりましたが…


駐車場からの入り口がやや分かりづらかったです。
裏から入ったような感じ。
いきなり五重塔が現れました。
おお、やはり立派!と思ったのですが…


境内は、草がたくさん生えて生い茂っています。
改築工事中なのか、あちこちに重機の姿も…


本来はとても立派なお寺のはずなのでしょうが…。
ここまで庭の手入れが行き届いていないのは初めて。
改装中ということで、これから綺麗になることを願います。


志度寺とほぼ同じ敷地に、圓通寺というのがありました。
そちらは立派な駐車場があったのですが、志度寺は…。
物凄くボコボコで、水溜りもひどい。
改装費用も馬鹿にならないでしょうし。
歴史あるお寺の維持の大変さ垣間見た気がしました。


無事に改装が終わり、整備されてからまた訪れたいと思いました。
讃岐出身の日本の発明家、平賀源内の墓もあります。
自分にとっては、
ニホンウナギを絶滅危惧種に追いやった人という認識ですが…。




 

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